5つの土地評価額

5つの土地評価額

土地は一物五価と言われていて、一つの土地に5つの評価があります。5つの評価とは、実勢価格、公示価格、基準地価、相続税路線価、固定資産税評価額の5つです。

実勢価格以外は公的な機関が評価額を算定しています。それぞれの評価額には目的があり、評価する方法が違います。この5つの評価については「土地評価額の種類5つとそれぞれの特徴」で詳しく解説します。


評価の種類によって価格が異なる

少しややこしいのが、土地は一物五価で、評価するときの5つの評価額があり、それぞれの価格が変わってくることです。評価の種類によって変わる価格が、同じ土地で2倍も3倍も違うということはありませんが、売買するときにはどの評価額を参考にしたらいいのか、よくわからないという声もあります。

しかし、それぞれの価格は基準となる価格と比較して、どの程度の価格に設定されているのか、おおよその目安は決まっています。以下の価格の違いを理解しておけば、売却するときの価格決定の参考にできます。

土地の評価額の種類 価格の違い
実勢価格(時価) 公示価格より10%~20%高い
公示価格 土地の評価額の基準とされる
基準地価 公示地価を公表しない場所で基準とされる地価
相続税評価額 公示価格の約90%
固定資産税評価額 公示価格の約80%

土地の価格は常に変動している

マンションや一戸建ての価格は、その時によって大きく変動することがあるように、不動産の価格というのは様々な要因で常に変動しています。

土地の価格を変動させる要因には、社会的要因と地域的な要因、個別的な要因が複雑に絡まっています。それぞれの要因がどのようなものなのか、詳しく解説します。

社会的要因

不動産の価格というのは、その時の社会の状況に応じて大きく変動します。特に土地の価格の変動は、その時の景気に大きく左右されます。2008年のリーマンショックでは、世界的な大不況の影響を受けて、土地の価格は一気に下がり、資産価値が大きく下がりました。

しかし、東京オリンピックの開催が決まったときから、競技場や選手村が建設される付近でのち家の上昇が続き、東京での好景気に引っ張られる形で全国的に地価の上昇が起こりました。

特区の設定や、税制の改正などの要因などによっても、土地の価格は大きく変動します。

地域的な要因

地域的な要因とは、他の地域では土地の価格が変動する要因が起きていないのに、その土地ならではの事情で大きく変動することです。

例えば、高速道路や大きな幹線道路の開通、大型施設の建設などが行われれば、周辺地域の土地の価格が大きく上昇し、資産価値が大きく上がります。

一方で、大きな災害に見舞われた土地などは、土地の価値が大きく下がり、価格がほとんどつかなくなるような場合もあります。

個別的要因

マンションであれば、同じ建物にある部屋はほとんど同じように作られています。しかし、土地はそれぞれの土地にそれぞれの特徴があります。面積や形、高低差のあるなしなどです。

また同じ地域の土地でも、立地が価格に大きく影響します。同じ面積の土地でも、駅から近くて利便性の高い土地は、より高い評価額が付きます。

固定資産税評価額の見直しについて

公示地価や基準地価は毎年発表されます。都市部の土地などは、毎年大きく変動する土地もあります。しかし、固定資産税評価額は3年に一度しか評価替えが行われません。その理由は、固定資産税評価額の評価の負担が大きいためです。

公示地価や基準地価は全ての土地に対して発表するわけではありません。標準値や基準値の価格だけを調べて発表すればいいものです。しかし、固定資産税評価額は、全ての土地や住宅に対して算定しなくてはいけないものです。

本来であれば毎年調査して改定するべきものですが、調査の負担が大きすぎるということで、3年に一度評価替えをすることになっています。