リースバックの条件

リースバックの条件

住宅ローンが払えなくなった場合に、借入先の同意を得て物件を有利な条件で売却できる「任意売却」。債務は残るものの、「ローンが払えない!」「家が競売にかけられてしまうかも……」という不安から解放されるのは大きな魅力です。
しかし、物件の任意売却を検討している方の中には、「住む慣れた家を離れたくない……」とお考えの方も、もちろんいらっしゃるでしょう。その場合、任意売却に「リースバック」という方法を組み合わせることで、残債務を払いながら元の家に住む続けることが可能です。

リースバック」の概要と、それを行うための条件や注意点についてご紹介します。


リースバックをする条件

住み慣れた家に暮らし続けることができるリースバック。しかし、場合によってはリースバックをあまりおすすめできない方もいらっしゃいます。ここでは、リースバックをするうえで満たしておきたい条件について解説します。

安定した収入はあるか

リースバックは物件を買い取ってくれた第三者と賃貸契約を結ぶため、当然ながら「借主に家賃の支払い能力があるのか」という点が重視されます。
売却した物件の年間賃料は「売却価格の10%」が相場とされているため、物件を高く売却できた場合、賃料はそれに比例して高くなります。そのため、その賃料を払うための安定した収入があることが、新しい家主と賃貸契約を結ぶ条件になるのです。
一定以上の収入があれば正社員でない方や個人事業主、パート、派遣社員、年金生活の方もリースバックの利用が可能です。しかし、経済的に困窮していたり、安定した収入が望めなかったりする場合は、リースバックを見送ったほうが無難なケースもあるので注意しましょう。

名義人全員の同意は得られるか

自宅を売却するリースバックでは、自宅の名義人全員の同意が必要。そのため、家を兄弟で相続していて共同名義であった場合、兄弟全員の同意を得たうえで売買契約書に署名・捺印などをしていただく必要があります。


リースバックの注意点

リースバックには、「愛着のある家に住み続けられる」「家を買い戻すことも可能」など、さまざまなメリットがあります。
しかし、状況によっては立ち退きを要請されたり、結局家を手放さざるを得なくなったりといった事態が発生します。

そうした事態を避けるためにも、以下の点に注意してください。

賃料を滞納すると強制退去に

前述のように、売却した家の年間賃料は売却価格の10%が相場。場合によっては「賃料が周辺不動産の相場よりも高い」という事態も生じます。そのため、経済状況によっては「賃料が払えない」ということも起こりうるのです。
リースバックを利用した場合、毎月の賃料滞納は原則認められていません。万が一滞納した場合、家主との賃貸契約を解除されて家を立ち退く必要があります。また、給与の差し押さえなどに関する契約を結ぶ事態にもなるので要注意です。

売却価格が安くなることも

リースバックを利用した場合、売却した家の買取価格は相場より30%程度安くなるのが一般的です。というのも、リースバックを行う事業者には「家を売主に賃貸する」「場合によっては家を再販売する」という義務が生じるため、不動産市場の相場よりも買取価格は自然と低くなってしまうのです。
そのため、「少しでも高く売りたい!」という方にとっては、リースバックを選択するよりも任意売却のほうがメリットは大きいと言えるでしょう。

買戻しができない場合もある

リースバックは賃料を払いながら売却した家に住み続けることができるシステム。しかし、ここで誤解してはいけないのが「賃料を払う=残債務が減る」というわけではないことです。
将来的に家を買戻すためには、そのための資金を期限内に貯めて、買戻しのための手続きを進める必要があります。仮に経済状況が好転せず、資金が貯まらなかった場合、家を手放さなければなりません。